「「速読」実践トレーニング」「読書の技法」 を読んで





これまで読書に関する本をいくつも読みましたが、読むスピードが全く上がりません。最近数年、ちょっと本を読みだしてからもスピードアップせず。また速読の本を買ってしまいました。恐らくこれで3冊目くらいになります。本屋で立ち読みして思わず買いました。


買った理由は、実践トレーニングが書かれてあったからです。早速帰って挑戦したものの、5限目まであるうちの、2限目の途中で挫折してしまいました。やはり、1200文字を4秒で理解することは、簡単に身に付くものではないようです。文章を一瞬の間に読むのではなく、見るというのは、地道な練習と固い脳みそを柔らかくする必要がありそうです。ただ買って無駄ではありませんでした。本を読む目的について考えさせられました。



本には2つあって、読者に「知識」を伝えるものと、「経験」を伝えるもの。「知識」を伝える本の代表はビジネス本と言われる実用書で、「経験」を伝えるものは小説です。大雑把な分け方でどうかと思いますが、伝える本は、目的をもって読むことが大切、と書かれてあることが、この本を読んでわかりました。仕事でも勉強でもずっと言われていることですが、上位の目的と手前の目的を設定することです。


それから、自分が興味がある個所を読み直したりすることは、速読で読む目的とは異なるんだ、という内容です。よく本屋で立ち読みして、あれも読みたい、これも読みたいとなってきたとき、足が棒になりながら必死で読む。あの時は速読している気がします。1200文字を4秒というのはできませんが、章ごとの題名や結論部分だけを読み探して本の内容をざっと理解しようとして集中する行為は、速読といえると思いました。逆に、買う目的ではなく、立ち読みしながらもじっくりはまった時、これは速読ではなく熟読になってしまっているんですね。あたりまえか。


結論は、立ち読みする時はたまに速読できているかもしれない、無理して1400字/2秒は挑戦しなくてもいい、という結論にいたり、以前読んだ、「読書の技法」で同じようなことが書かれていたことを思い出しました。著者の佐藤優さんは、月平均300冊読まれている方です。


佐藤さんは、一生で読める本は限られているので、読むべき本か、読むだけ時間の無駄な本なのかを、見極めることが速読の目的だといっています。実際に熟読すべき本は多くても月に10冊ということでした。


私も、速読で読む目的は、読むべき本の見極め、としたいと思います。



話しは速読とそれて熟読についてですが、熟読すべき難解な本には基礎知識が必要で、高校の教科書と参考書を読むことが効果的だと言っています。私は、基礎力がないまま読んで、読んだ気になっていると思いますので、並行して教科書や参考書も読んでいかなければ、本当の知識は得られていないと思っています。