「ぼく、ドラえもんでした」 を読んで


晦日や夏休みになると必ず観た漫画。何を隠そう中学になっても、大長編の単行本を買っていた。「のびたく〜ん、ふふふふふ」という声を聴くと、丸い青い頭のあいつが出てくる。あの、タヌキのロボットが!その22世紀のロボットと一心同体の人生を送ってきた大山のぶ代さんの26年間のドラえもんへの思いがつまった本です。


ドラえもんの優しさは、日本のお母さんが持つ優しさ、美しい言葉遣い、人を正す強さ、身だしなみ、食べ方、行儀、人との接し方、生活の知恵、先祖に感謝する気持ち。(ここでいう日本のお母さんというのは私が勝手に想像する限られた日本のお母さんであるかもしれない)そういう日本のお母さんのような大山のぶ代さんがドラえもんだったからこそ、みんな安心してドラえもんを観れたのだと思った。


ドラえもんと一緒に旅をした、太古の世界、宇宙の果て、魔法の世界、海の底、鏡の中、地の底。あの柔らかかった頭で旅した記憶を今でも忘れない。