「日本よ」を読んで

石原 慎太郎
産経新聞ニュースサービス
発売日:2002-11

平成14年発刊。この本の続編「日本よ、再び」というのとセットで買った。石原慎太郎さんの本は今まで読んだことがなかった。


産経新聞の連載を本にしているので1話が短いので読みやすい。繰り返し著者が言うフレーズがある。”その場しのぎの場当たり的な考え方”。


”その場しのぎの場当たり的な考え方”。そういえば、自分の人生もその場しのぎだらけ。情けなくなるが、まあここでは自分のことは棚上げしておく。誰の事を言っている?日本の政治家や官僚や企業トップのことを言っている。(結局国民一人ひとりのことになるんやけど)


国家のこと、なんて毎日考えているわけではないし、浅はかな知見でモノを言うのもはばかれる。結局、国家って何のためにあるの?国を守る為にある。歴史や文化を守る為にある。


国家を操る政治家が、官僚が、企業のトップが、成すべきことを忘れて金の亡者だったり、現実を見れない純粋平和主義者だったり、事なかれ主義者だったりする。そうなると、横田めぐみさんは生きて親元に帰ることはない。一人の人生を犠牲にしなければ、中国船の犯罪映像の証拠する闇に葬られる。なぜか日本人の手によって。



国民の汗水の結晶を隠れてせしめる輩は地獄に落ちたらいいし、人権が奪われるのを見て見ぬふりをして利益のみを求める企業トップは人ではない、純粋平和主義者は宇宙人襲来して地球人が一致団結するのを待てばいい。いつの世も人は金品に弱い。そしてこの極東は危険な国が多い。


本が書かれて10年以上経つが、日本が本当に独立するには、まだまだ掛かりそうだ。孫の代くらいになってようやく、「おじいちゃん達の世代は、なんで日本を守らなかったの?」って言われて気付く。「何を考えてみんな生きてたんだろう、あの時代は。」なんて、死ぬ間際に思う。


病気になって初めて健康の有難味がわかるけど、どんなことされても一向に平和の価値がわかる国民にならない。それは誰かに麻薬でも打たれてるのかもしれない。体の中からむしばまれているのかしれない。


何をすべきか忘れたらはじめの目的を思い出そう。国とは。その土地。その土地には文化、歴史がある。その民。その民にはその子孫がありその祖先がある。兄弟が居て友達が居る。全部つながって、それぞれの国があるんや。それを自分のことだけ考えてその場しのぎで快楽だけ求めて生きてるとだめなんじゃないのかな〜おれ。