「ついにやってきた!電気自動車時代」 を読んで


著者は館内端さん。
低公害車の普及活動、日本EVクラブ代表。「散々クルマで遊んできたことへの懺悔だ」との思いから、電気自動車などの環境負荷の小さい自動車の普及や、省エネ運転の啓蒙活動などを行っている。私も散々無駄なガソリンを六甲山にばら撒いてきたので懺悔しなくては。



自動車の将来を考えるに避けて通れない石油枯渇と温暖化の2つの問題。


石油はいつまで持つのか。これ以上新しい大きな油田が見つからない限り、もしくはアラブが油田を隠し持っていない限りは、石油はあと35年だという。残りが1/4以下になると採掘が難しいのでさらに半分の17.5年。ただし、それは液状の使える石油についてであり、液状でないそのまま使えない石油はまだまだある。よくTVに出ている武田先生はこの使えない石油(石炭)を液化する技術を実用化すべしと。それはそうと、とにかく、使える石油はあと20年はない。


Wikipediaより引用)
石炭液化(せきたんえきか、Coal liquefactionあるいはCoal to liquids(CTL))とは石炭を原料に石油代替エネルギーを生産することをいい、狭義では「化学的」に石炭を分解して石油類似の炭化水素油を製造することをさす。いっぽう広義では「物理的」に石炭を微粉化して水や石油と混ぜて流体化する事も液化に含める場合もある。2006年以降の原油値上がり局面の中では、経済的競争力のある石油代替燃料のひとつとされた。カーボンニュートラルではないという欠点もある。(引用ここまで)



次に温暖化。IPCC気候変動に関する政府間パネル)によると、2℃未満の上昇であれば海洋大循環=「デイアフタートゥモローの元になった状態」にはならない。それでは2℃以上なら可能性があるということになる。なお、現在の状態でも2003年夏、欧州の熱波で52,000人以上死亡。カリフォルニアで森林火災、ヒマラヤの氷河熔解。既に異変が起こり始めている。とはいうものの、CO2の増加が温暖化を引き起こすというIPCC報告の予想はすでに外れているという意見もある。「CO2が今も増え続けるなか、地球気温は1998〜2000年頃からすでに約10年間、下がり続けている。海面上昇も止まってる。IPCCの予測はすでに明確に間違っている。私(地球物理学者 赤祖父 俊一氏)の指摘した事象には科学的データの裏づけがありますから、IPCCも否定することが出来ません」(櫻井よしこさんブログより)また武田先生の本でも、政治的・国際的な関係で不適切な情報が流れ、その誤報に基づいて温暖化と影響を判断しているので結果は当然間違っている。という。もしIPCC誤報ならそれを元に削減目標を発表してる政府とはなんなんじゃ?地球に為にも、国の為にも、経済の為にもならん。何を考えとるんじゃとなる。



とまあ、去年初めてこの本を読んだ時はさらっと読んだところで、今回はつまづいてしまったが、なんにせよ、石炭液化の技術進歩がなければ枯渇するのだが。ここでも武田先生の使い勝手の悪い石油はあと2000年分はある。少なくとも。となると官民一体のプロジェクトで、石油・化学・プラント・自動車業界・大学を含めて、新燃料で動く車の開発を進めるべきか。というようなことは、やってるんかな。どうやろ。やってやって。



とまあ、とにかく、もしなくなるとしたら、電気自動車しかないでっていう話の本でした。CO2規制が益々厳しくなる中で、今後ますます厳しくなるのはディーゼル車だという。欧州ではディーゼル車結構売られてたけど日本ではあまり見ない。日本で観ないのはただイメージが悪いから売れていないだけなのか。。。欧州勢も今後は電気自動車に転換すべく、電気自動車に強い会社と提携。日産は電気自動車スタンバイOK。ホンダは電気自動車に絞るのは懐疑的だが。トヨタはHVで一人勝ち。ダイハツも電気・HVへ転換。がんばれ!日本の車!早くドリフトできるFR電気自動車を作ってください。