これからの「正義」の話をしよう を読んで(4 )

夜も更けているので簡単に。


第4章 雇われ助っ人 を読んで。

この章では、兵士の召集方法は徴兵制がいいか、それとも志願制がいいか議論します。また代理出産はいいか悪いか議論します。さあどうですか?徴兵制がいいですか?志願制がいいですか?傭兵制がいいですか?総動員制がいいですか?


もちろん好きか嫌いかの話しではありません。米軍の志願制は、国を誇りに思い守りたいと思う人が志願している、と思いきや貧しい人たちが多いということでした。南北戦争の頃は、一時徴兵制になったらしいのですが、お金を払えば代理を立てたり免除になったりしたらしいです。志願制であっても結局命をすり減らすのは貧しい人が多いし、徴兵制であってもお金持ちは命を懸けずに済む。これってどちらが公平といえるのか?という話題。お金で命を買えるのかってこと。


もうひとつは代理出産の話。子供が欲しい夫婦が、代理出産を頼んだ。引き受けてくれた女性は子供を産んだ後、我が子を話せなくなって裁判になりましたという話し。お腹を痛めずに自分の遺伝子を受け継がせた親、腹を痛めて生んだ自分の遺伝子を持たない産みの親、どちらが親なんだろう。男どもは出すだけやからあんま関係ないですが。血のつながりで言えば、たくさん栄養をもらっている産みの親の方が分がある気がしますが。もちろんそういう話ではない。代理出産業なども増えているそうです。子供を欲しくてもできない人もいれば、貧しくて自分の子供を育てる為に代理出産で稼ぐ人もいて、お互いの願いが叶って利益にはなるならば、功利主義的にも自由主義的はよい話しに聞こえる。


功利主義や自由市場主義における自由な経済は、命を売買したり生殖能力を道具にしたり、それはいいことなのか?悪いことなのか?誰もが平等で自由な決断ができる社会なのか?本当はお金で買えない価値があるんじゃないのか?ってことをこの章でサンデル先生は問いかけました。