「アジアの試練 チベット解放は成るか」を読んで

「アジアの試練 チベット解放は成るか」櫻井よしこ編 を読んで


なんとか事を穏便に済ませるか、話し合いで解決するか、圧力に負けず断固犯人を裁くか、今後の日本政府の対応に注目しています。


昨年、櫻井よしこさんの講演会で聞いた、中国とアメリカの太平洋分割統治のことを思い出しました。第1列島線を、千島列島、日本列島、台湾、フィリピン、第2列島線を日本を含むハワイまでを中国が軍事的に抑え、東太平洋をアメリカ、西太平洋を統治するという中国からアメリカへの提案らしいです。


内陸のチベットウイグルへの弾圧は、次は太平洋へ向けられています。相手が話し合いにならない国であることは今なら世界中誰でも知っています。それでも儲ける為には中国市場が必要なんですよね。そもそも尖閣諸島の問題は今に始まったことではないんで、日本が国際的に主張できる海域を脅かされながら、中国の様子を見てずっと先送りしてきた結果なのでしょうか。


この本は、昨年の櫻井よしこさんの講演会の時に買った本です。講演会に行こうと思ったきっかけは、民族ごと中国に消されようとしているチベットの人たちの声を命懸けで世界に伝えようとチベットに単身潜入している友人が近くに居たからです。今回の拿捕と中国でのデモの様子を見て、読みかけていたこの本を読みました。内容は櫻井よしこさん以外に、登山家の野口健さん、評論家の二宮清純さん、その他の方々の論文集になっています。チベット弾圧についてさまざまな意見を読むことができます。どの論文も共通しているのは、情報が塞がれていて真実が外に出ていかないことを懸念しています。


今回の事件に話は戻り、政府は国際的にまっとうな対応ができればそれでよいと思います。どうすれば一番いいかなんて分かりませんが、他国の領海で、他国の警備艇に、故意に突っ込んだら、突っ込んだ犯人を取っ捕まえることは当たり前だと思う。まして攻撃を加えてきた相手に対して十分な取り調べが必要であることは言うまでもありません。そして、利権だけを欲する中国に対して、二度と同じことを国民にさせてはいけないということを分からせなければならないと思います。報道されているようなデモは、どこまでの規模で行われているのか、現地で見たわけではないので実際分からないです。


先進的な生活を営むことができる日本、一方で、この本に書かれているように、同じアジアの小国が滅ぼされようとしている事実を、マスコミが報じないという事実も見定めなければならないと思います。その事実を知ったからとて、挑発に乗って感情的になってもいけないと思います。一番中国が恐れることは、日本人が自分たちの歴史事実をしっかり学び、自分たちの伝統ある文化を誇りに思うこと。そして、利権まみれのマスコミが報じる情報の中から、真実を見極める力を持つこと。これが中国が一番恐れることだということ。そういうことが書かれてあると思います。そしてこの本に書かれてあることは事実であり、また中国が知られたくない真実でもあり、そして残念なことになぜか日本のマスコミも伝えない?事実なのでしょうか。

政府が文系バカでないことを。
そして、緊張深まる友愛の海で、警備にあたる海上保安庁自衛隊の方々の無事をお祈りします。